修行の地“リシュケシュ”でヨガと沐浴体験 ~インド~

修行の地“リシュケシュ”でヨガと沐浴体験 ~インド~


5:00AM 起床
昨日のエアインディアで成田を発ち、デリーに到着。初日の夜からやや飛ばし気味
遅くまで食べ過ぎ、呑みすぎ、そして睡眠不足のままホテルを出る。
インド自体が初体験であるがデリーの観光を完全に後回しにして
さっそく今回の旅の主目的であるリシュケシュを目指すことに。
まずはデリーから北へおよそ200キロ、列車でおよそ4時間半
ヒンドゥー教の7大聖地のひとつハリドワールへ向かい、
そこで車に乗り換え、ヨガ修行の地、リシュケシュに辿り着くのがおおまかな予定。


5:50AM ニューデリー駅に到着

まだ夜が明けていないのに駅構内、ホームには発車を待つ人、キャンセルを待つ人でごったがえしている。
日本のようにゴロ寝する酔っ払いと違い、完全なる生活者の香りを漂わせた人々が行き交う。朝から空気が濃い。
発車予定は6:50だが飛行機のチェックインのように余裕を持って1時間前には行くのがインドでは普通らしい。
列車は満席かつ非常に騒がしい
特にこの路線はいつも満席で多くの人が空席を求めてキャンセル待ちしているらしい
10時ごろ朝食が配られる
メインのパコーラーは野菜にマサーラの辛味をつけた天ぷらでピリッとうまい。
11:30ほぼ定刻にハルドワール到着、遅れず着くのはとても珍しいことのようだ
下車後改札でいきなりボディチェックを受ける。
意外にも外国人観光客に対するチェックが厳重でボディチェックだけでなく
カバンの中も開けさせられるほどの厳しさはまさに飛行機並み。
列車の旅でここまで厳しいのは初めてだ。ちょっと乱暴なチェックに気分を害する。
ちょうど今は12年に1度のお祭り“クンブメーラー”が行われ大勢の人が各地から集まるから警備が厳重という説明をガイドから受けて納得する。
駅前から市内にかけての第一印象はとても活気づいているということ。
この祭り、もっとも多い時で1千万もの巡礼者が沐浴をしに集まってくるらしい。
ハルドワール市内

シヴァ神(har)の門(dwar)という地名にも表れているように巨大なシヴァ神の像が町のシンボルとして聳え立つ

ハルドワールから24KM、車でおよそ40分
道路は想像していたほど悪くなく、また混雑もなくほぼ予定の時間に“修行の地”リシュケシュに到着。
ヒマラヤの麓、ここはヨガの故郷として世界的に名の通った町。
ビートルズが修行していた“インドの山奥”という、いたって安易な予備知識と、頭の中では子供のころ見ていたレインボーマンの主題歌を思い出しながらやってきたが実際はそれほどの奥地でもないし、人も車も多い。さすが修行の地だけあってサフラン色の衣装をまとった修行者を多く見かける

ニケタンゲストハウス到着
まずはチェックイン。

20室ほどの小さなゲストハウス。
とても古く扉もいまどき珍しい南京錠が使われていることに驚きと不便さを感じるが部屋は清潔で一人旅の私には十分すぎる広さだ。
石鹸タオルなどは一切置いていないがシャワーからお湯は出るのでインドでは十分だろう。
レストランはここに無い。食事やヨガは道路を挟んで反対側、山の上のヨガニケタンに行かなければならない。
もっともそちらのアシュラムが本家であり当然宿泊施設もある。
こちらのゲストハウスは私のような15日未満の短期滞在の旅行者のための“寝床”として使われているのでパッケージツアーで来た日本人女性のお客様が多い。
部屋からはガンジス河が望め、眺めは抜群。


“青く美しきガンガ“と表現されるようにとても綺麗な河だ。
バラナシの話を聞く限り、とてもインドで沐浴はできないと思っていたがこれほど綺麗なら大丈夫と確信に至る。
ガイド曰く「比較にならない比較してはいけない」そうだ。
でも水はかなり冷たそう。ゲストハウスに来ていた日本人のアドバイスでは昼から午後にかけてなら水温も良いとのことだがそれでは来た意味がない。やはり明日の早朝、太陽を拝みながら沐浴することを決意する。
さっそく午後からヨガのレクチャーがあるらしい。入口でゲストカードを提示し受付を済ませ中へ入ることに



瞑想部屋に入る
レクチャーは訛りの強い英語でよく聞き取れない、発している単語もいわゆる“専門用語”が多いのだろう、ほとんど理解できず雰囲気を体験したにすぎず残念。ガイドなしでは厳しい。帰ってからホームページで復習してみるとステップについて詳しく紹介されていた。(おそらくその話だったと思われる)ヨガをするにあたっての概論として、
調身(体位)アーサナ
調息(呼吸)プラーナヤマ
調心(瞑想)メディテーション
の3つについてのレクチャーがおよそ1時間行われた。
続いて実際のヨガを体験
言葉がわからないのでここは体で理解することが1番だ
(レッスン中は原則として撮影禁止のため写真はすべてレッスン前またはイメージによるもの)
鼻息を荒げる複式呼吸の基本練習から。呼吸は特に重要で見よう見まねの姿勢で吸う(inhale)
はく(exhale)を何度か繰り返しながら
先生に言われるままのポーズを10種ほどとる、当日のメニューの基本はストレッチだが
時々“無理”と感じる体位がありアシスタントの先生が近寄ってきて
やさしく(?)フォローをしてくれる。ただ体が硬すぎるせいかあきらかにXな場合は
無理強いはされない。
それぞれの意味など何が何だかわからないが体の硬い私にもいくつか心地良いポーズがあった。
あくまで体験であるので修行というレベルのものではなく
日ごろのストレスから多少なりとも解放され心身をリフレッシュできる時間であったと思う。
レッスン前の風景


瞑想:体を動かしたあとは1時間の瞑想。雑念を振り払い、集中してみるがこれがなかなかつらい。
終わってみると両隣にいたはずの欧米人の姿が消えている。耐えられなかったのか??
ガイドブックによると最低滞在日数15日とあるが実際は12日からOKらしい。
修行の地といわれるだけあってリシュケシュには他にも多くのアシュラムがある。
ここも多くの先生が在籍していてそれぞれ指導法が違うらしい。長くいる人の話によるとここに滞在しながら他のアシュラムでヨガを体験し何人かの先生から教わり続けると自分にピッタリ合う先生に巡り会うとのこと。
つまり私のような“1日体験者”では真理に触れることは不可能ということだと感じる。
せめて事前に日本でもう少し下調べする必要があったと後悔。ここを訪れる人の多くは事前に
日本で道場に通った、または2週間から1ヶ月はここにいるなど、目的意識が相対的に高い。
そこまで熱心な姿勢に心底敬意を表したい。
2週間から1ヶ月かけて規則正しい生活、食事、ヨガ、瞑想を継続すれば人生観が変わるだろうなと
間違いなく思う。でも一番難しいのは食事だろう。ここまでストイックな生活を続ける自信はない。
タバコは3年前にやめられたがアルコールは止められない自信があるので、この生活は厳しいと判断する。
長くいる人でもさすがに食事はほかで取ることも多いようだ。従って食卓でも毎日顔ぶれが違う。
その食事は時間になると鐘が鳴りみんな集まる。
各自食器を持って食堂に集まり、配膳を待つ。
種類も量も多くない。味はどちらかというと薄い。
一晩限りなのでこれ以上コメントの仕様がないが毎日だと飽きるのか?それとも慣れるのか?答えは見つからない。
ちなみに終わると各自食器を洗ってもとの場所に返すのがここの決まりとなっている。
遥か大昔の林間学校を思い出し、せっせと洗って部屋に戻っていく。
翌朝
何年ぶりかのアルコール抜き生活
早寝早起きでとても気持ちの良い健康的な朝を迎える。

山から眺めるガンジス河はとても綺麗だ
さっそく朝のお祈りへ

ただ座っているだけでも良いといわれ見よう見まねで参加する。何もわからない飛び込みのゲストに対してここの人たちはとても親切に受け入れてくれる。とても清々しい時間を過ごす。
朝のレッスンは7時から。
室内で軽いストレッチのあと外へ出る。今朝のプログラムは気(プラーナ)の流れを良くするために気の道を掃除するトレーニング。
なま温かい塩水を片方の鼻ですって片方の鼻から出すトレーニングなのだが先生の実演をまず見て少し抵抗を感じる。がここまで来てやらないわけにはいかないのでチャレンジすることに。
慣れるととても気持ちよくスッキリした気分になれる
さらにレベルを上げてクチから喉、そして喉で溜めて鼻から出すという“荒業”を教わったがこれは無理、
相当の訓練が必要だ。先生がこともなげにやっている姿に感動というよりは、非常に不謹慎ではあるが昔テレビでやっていた奇人変人の映像がちらついてきた・・・
しかも全員で(この日は10名前後)鼻にジョウロを突っ込んでいる光景はハタから見てちょっと・・・・・
写真がないのが残念である。
他にもガイドブックで読んだのだが肛門から竹を刺して腸内を洗浄する荒業や鼻に紐を突っ込んで洗浄する荒業もあるらしい。そこまでいくとかなりのハイレベルだ。これもまた自分には無理の無理だろう。
物足りなかったので誰もいなくなってからこっそり水でチャレンジしたが痛い!
やはり塩じゃないとダメなようだ。日本に帰ってからの再挑戦を決意する。
続いていよいよガンジス河の沐浴へ
寒いがここまで来てやらずに引き返すわけには行かない。
沐浴は様々な思いを込める神聖な行為、信者でもない自分が観光気分でということに正直申し訳ない気がするが
せっかくなので今日だけはお許し頂きたいと思いながら河の畔に向かう。
手を入れてみる。とても綺麗だがやはり冷たい、計ったわけではないが確実にマイナス温度。
足だけもでもアウトの温度は残念ながら 写真で温度は伝わらない。
こんな冷たい水は感じたことない、まさに氷水のレベルだ。
だが、それほど躊躇わず気合を入れ、足もとに注意しながらおもむろに入る

海もプールも普通は時間が経てば体が慣れてきて暖かくなりそうだがここは真逆、ジワリジワリと体の芯が凍っていく感覚。せめて写真だけでも!とやっとの思いで頭を3回つけて全身潜ってみる
昇る朝日に向かって手を合わせるも頭の中は真っ白。何も考えることもないままおよそ1分で上がる。
同行のインド人ガイドさえ生まれて22年間全身浸かったことはないと聞き、先を越した喜びと
彼からRESPECTすると言われた嬉しさで少し体が温まってきた。
さあこれで帰ろうと支度を始めたその矢先に地元の人が続々集まって来た。
日本人は珍しいのか、その謎の集団の輪に加わりおだてられて、のせられて、盛り上がってしまい
ついついその気になって一度きりだったはずの経験をもう一度する羽目に

無理して笑っているが手で強く押さえつけられているのでカメラを見る余裕はない。ほぼイジメに近い。
それほど冷たい、やっぱり冷たい。もう出たい。体を壊さぬよう早めにギブアップして河を去る。
あまりじっくり考える余裕もないまま、私のガンガー体験は終わってしまった。
午後からは散歩と買い物に。

おみやげやが立ち並ぶラームジューラー通りを抜け、ラームジューラー橋を渡って対岸に行く
狭い通りと狭い橋、バイクと牛とサルは当たり前の光景 に少し戸惑う、特にクラクションをかき鳴らしながら邪魔だ、どけどけ、轢き殺されたいかと言わんばかりに後方から割り込んでくるバイクにはさすがにイラッとするがこれもインドと諦める。
河を隔て向かい合ったこのエリアがいわゆる繁華街。
互いに行き来するにはこの橋ともうひとつ先のラクシュマンジューラー橋またはボートを利用しなければならない。
ホテルから徒歩でおよそ10分、ラームジューラー橋を渡って対岸にある地元の名物レストランチョウティワラハリティでちょっと遅めのランチを取ることに。入口にはキャラクターに扮したオヤジが座っていることで地元でもかなり有名な店。(もちろん食事が美味しいと評判の店)


ここのベジタリアンターリーはバランス、ボリュームちょうどよい。
中でも写真左上のヨーグルトにはオニオンをはじめとして数種のみじん切り野菜が入っていて美味
砂糖以外にもこんな食べ方があったのかと実感する。

夕方になってホテルの対岸で沐浴する人の見学。
家族連れが多い。皆それぞれのスタイルで沐浴を愉しんでいる。手を入れてみると朝より温かいがもう入る気力はない。
地元のカップルのデートコースになっているのか? 二人で祈りを捧げるシーンが印象的だった
そして仕上げは毎日行われているアルティ<聖なる河に祈りを捧げる儀式>の見学。
アルティとはサンスクリット語で、最も大きな神の愛の方へという意味
銀の燭台の上に蝋燭の火を灯し、お祈りを捧げる火の儀式。ここやハリドワールの同じ場所で毎晩行われていて多くの人が夕方6時になると集まってくる。リシュケシュでは時計塔が目印のパルマトニケタンガートというところで行われている。
祈りは鐘やドラの音、歌と共に続く、その規模の大きさもそうだが、毎晩行われていることが素晴らしい。





日本に人々の心をひとつにするこのような儀式、文化はあっただろうか?
以上2泊3日のショートステイを終えて次なる目的地アグラに向かいました。
まだまだ理解したかったこと、やりたいこともあったがスケジュールの都合で仕方ありません。
予習が不十分のまま、あっという間に終わってしまったことを悔やんでいますが
それなりの“エナジーチャージ”が出来たとも思います。
最後に
ヨガに興味がありこれからリシュケシュに行く計画を立てている人は
・できるだけ日数を多く取ること
・事前に日本で本を読むこと
・実際にヨガを習うなどの十分な下準備を持って出発することをお勧めします。
そうすれば何倍も多くの効果が得られると思います。
人生観も変わるかもしれません。
自分を探す旅ならリシュケシュ
冷たいガンガーと眩しい朝日をたっぷり浴びて下さい。
2010年3月 櫻本

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