少数山岳民族ラフー族の村へ泊まる・トレッキングの旅<タイ>

少数山岳民族ラフー族の村へ泊まる・トレッキングの旅<タイ>


タイといえば!美味しいアジアごはん、お寺、ショッピング、夜遊び、ビーチ、遺跡・・・などをイメージしていました私でしたが、今回はタイにてトレッキング&少数山岳民族の村へ泊まる旅へ行ってきました。



山がちなタイの北部や中部には長い年月の間に移動し住み着いた少数民族がいて、彼らは独自の文化を守りながら生活をしている。そんな彼らの村を訪ねながら、山を歩き回るトレッキングツアーが外国人旅行者の中で人気を集めているらしい。今回の私の旅は日本語ガイドが同行。なので、朝はまず日本語ガイドさんがホテルへお迎えに来て、これから始まる1泊2日トレッキングツアーについて説明してくれた。数分後、トレッキングツアーの車が迎えに来て、英語ガイドさんが引率するトレッキングツアーのグループへ参加。乗り合いタクシーのような車でホテルを回ってツアー参加者をピックアップしてまわった。

今回私が参加したグループは韓国人のおじ様5名とカナダ人男性1名+英語ガイド1名(男性)+日本語ガイド1名(男性)、そして私。なんと女子がいない!ツアー開始5分で不安になった。
ガイドさんにトレッキングに参加する女子は少ないのかと聞いてみると、そんなことはないと言う。じゃあ、なんでやねん!と思ったが、仕方ない。運が悪かった。
ツアー開始段階では本当に不安だったのだが、旅の間グループの皆様は親切で仲良くしてもらえ、何一つ問題なく楽しく1泊2日トレッキングツアーに参加できた。韓国人のアジョシたちは娘のように世話を焼いてくれたし、陽気なガイドたちもツアーを楽しくしてくれる。カナダ人Rさんはカナダで旅行会社を経営されていて、たくさんお話もしてもらえた。

ツアー参加者をピックアップし終わった車はまず、市場へ向かう。そこで、今回の旅の食料を調達する。ガイドさんたちが買い物をしてくださるので、私たちツアー参加者は市場を見学して、買い食いしたり、飲み物を買ったりして過ごした。


食料を積むと、車は山へ向かって出発。はじめにカレン族のエレファントキャンプを訪れた。
到着し、車を降りるとカレン族の方がバナナを売りに来る。それを買って象にやるのだ。バナナを持てば、一気に象にモテモテになった。あんまり近寄られると怖いのだけども…。

象にバナナをあげたら、次はエレファント・ライド。今回、私は初めて象に乗りました。
2人1組で象の上にのせられたベンチのようなものに座ってスタート。韓国人のアジョシたちは仲良しグループで来ていたため、私はだいたいカナダ人Rさんと組むことが多かった。そんなこんなでRさんと象へ乗る。象に乗ると視線が高くて日常とは異なる視界が広がった。


Rさんがバナナを持っていたため、象は鼻を私たちのほうへむけて催促してくる。なんだかかわいい。あげないと鼻息がブワーッと水滴とともにくる。道中、バナナが尽きてしまい、象が動かなくなったりもした。また、暑かったためか、小川を見つけるとブワーーーッと鼻で水をかけられる!そんなこんなで象に乗った小1時間はとても楽しかった。
象を降りて、昼食を食べたら、アカ族の民家へ。ここで車から食料や荷物を降ろし、荷造りをする。
キュートなおばあちゃんがバナナをくれたので、それを食べながら荷造りを眺めた。(なぜか荷造りを手伝わせてもらえず、あんたは見てなさい、となってしまったのだ)


荷造りを終え、おばあちゃんに別れを告げて、荷物を背負って、いざトレッキングへ。
食料はガイドが背負ってくださるので、私たちは自分の荷物をそれぞれ背負って歩く。荷物は1泊2日のお泊りセットなど。必須アイテムは、懐中電灯・虫除け・薬・サンダル・水着・トイレットペーパー・粉末飲料など。


約4時間、ラフー族の村を目指して歩いた。最初はずっとのぼりで、きついが問題なく歩けた。ガイドはグループのメンバーにペースを合わせてくれるし、適度に休憩時間を設けてくれるので安心。また、道中に色々な話や一発芸を披露してくれるのが楽しい。足元はすべりやすいので要注意だが、前半は楽しく登った。
トレッキング後半。ひたすら下り坂になってしまった。アジョシと私はもう膝が大爆笑!登りより下りがきつい。ガイドが荷物を持ってあげようか?と聞いてくれたが、なんとか自力で村まで歩くことが出来た。


今夜は村にあるロッジのような観光客専用の小屋に宿泊。
真ん中に囲炉裏のようなスペースがあり、そこで湯を沸かしてコーヒーを飲んだりした。私はなにも持っていなかったのだが、アジョシたちが粉末コーヒーを持ってきていたため、ありがたくコーヒーをいただいた。
村人たちは少しシャイ。最初は遠巻きに見られるか、ものを売りにくるか、のどちらかだった。まず、犬が懐き、子どもが懐き、そしてやっと村人とお話が出来た。


山岳少数民族って一体どんな人々なんだろう!?そう思っていたが、実際に会うと普通の優しい人々だった。民族衣装だって着ていない。(頼むと着てくれた)皆、温かくて心優しい。そして素朴だ。お土産を売りにくるけど、断ればすぐにあきらめてくれる。あきらめて、そっぽ向くわけでもなく、その後も交流を続けてくれる。
また、英語が達者な若者がいたので、たくさんお話することができた。また、英語ができない村人もガイドが通訳してくれるので安心して交流することができる。発音しやすいのかなじみがあるのか、なぜか私だけが村人に名前で呼ばれた。遠くからもなぜか叫ばれる。とりあえず手をふっておいたが、不思議だった。

暗くて全く写真がとれなかったのだが、トイレ・シャワーはこの小屋の下にあった。電気がないし、本当に暗いので懐中電灯が必須アイテム。水は川からひいたもの。トイレは普通に利用できるが、つくりが大雑把なため、気をつけないと丸見え。シャワーも同様。私はその開放感(?)と寒さに負けて、シャワーは利用できなかった。アジョシやカナダ人たちは寒いのに川で水浴びをしていた。ほんとうに暗いので、ちょっと怖い。

日が暮れると村の皆様が作ってくれた晩御飯。カレーや炒め物が並ぶ。とても美味しくいただいた。電気がないのでろうそくをつけて過ごす。

夜になると本当に降ってきそうなくらい美しい星空が広がった。またアジョシにコーヒーをいれてもらって、囲炉裏を囲んで、英語の上手な若者とカナダ人と話して過ごした。落ち着くなあ、いいなあ、そう思える時間だった。
こんなにたくさんの星を眺めたのは本当に久しぶりで、意味も無く泣けてきそうだった。
今夜は小屋の大部屋で皆で雑魚寝。ふとんやシーツはきれいなので問題無く使用できる。女子が私ひとりだったためガイドや村の皆様が心配し、個室に案内してくれた。

早朝。けたたましい鶏たちの鳴き声で起床。鶏ってこんなに必死で鳴く!?とびっくりしながら起きた。そんなむせ返るほど鳴かなくても聞こえてるで大丈夫やで、と心配したくなるほど鳴いていた。
ガイドさんが作ってくれた朝食を食べて、またコーヒーをいただいて、村人と交流して。午前中はのんびり過ごした。



村人に別れを告げて、バンブーラフティングへ。行きは一生懸命歩いて村にきたが、帰りは川をくだってゆく。



乾燥させた竹を若い竹でしばって作った筏にのって、バンブーラフティングへ出発。荷物は前方の柱へ引っ掛けておき、手ぶら、もしくは竹の棒を舵取りに持って筏へ立つ。足元は水に浸かっていて、滑りやすく不安定なので裸足で参加した。
また、間違いなく濡れるため、服装・荷物には要注意。ラフティング中の大半は穏やかな流れの中をゆったり、景色を楽しみながら進んでゆく。ときどき急流や岩場があるので、こはスリル満点!川へ落ちないよう両足を踏ん張って下った。
竹の棒を持った場合はガイドの指示に従って川や岩へ棒をさして方向を定める。まさに力仕事なので体力&腕力に自信のある方は是非、挑戦してみてください。

ラフティングを終えたら、昼食を食べて、車が迎えにくるまでのんびり過ごした。
車がきたら、次は滝までのトレッキングへ。スタート地点までは車で移動する。この滝までのトレッキングは遠足みたいな感じで、前日の様に膝が爆笑することもなく楽しく歩いた。




滝でまた30分ほどのんびり過ごして、リフレッシュして、また車まで歩いて。そうして1泊2日のトレッキングツアーを終えた。
このトレッキングツアーで出会った全ての人が温かくて、本当に心に残る旅になった。出会った皆様、ありがとうございました。この後、チェンマイ、スコータイ、バンコクへ行って帰国したが、このトレッキング2日間が1番だった。
2012年3月 増井

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