台北発 阿里山1泊2日 ~台湾~

台北発 阿里山1泊2日 ~台湾~

台湾新幹線阿里山とは台湾最高峰の玉山(新高山)の西方一帯の山地の総称である。
台湾高速鉄道(台湾版新幹線。高鐵と言う)で台北から嘉義へ。
嘉義から先は本来なら登山列車の予定だったが、台風被害の為に運休が続いており、代わりにバスを利用して阿里山を目指す。
新幹線の嘉義駅と阿里山へのバスが発車する嘉義駅は全くの別物で離れており、この区間も移動が必要。嘉義客運の路線バス(BRT)で30分ほどかかる(高鐵嘉義站→台鐵嘉義後站)。


阿里山嘉義から阿里山へのバスは約2時間半。
長距離とはいえ高速バスではなく路線バスなので、道中とてもローカルなバス停に停まる。
観光客にとってはもはやどこにバス停があるのかもわからないようなその辺の道端で乗り降りがなされる。
1時間も走るとやがて町を過ぎ、くねくねと曲がった山道に変わる。
途中のトイレ休憩では外気の低さと空気の薄さにいよいよ山が近づいていると実感する。
阿里山森林公園入口に到着後はホテルの送迎車に来てもらう。この日の宿泊先は阿里山閣大飯店。

阿里山
阿里山は遊歩道が整備されており、誰でも簡単にトレッキングが楽しめる。
しかし人工的な整備が施されているとはいえ、一歩山に入るとそこは本当に緑が深い。
樹齢数千年の木々、幻想的な雲、澄んだ空気。
山全体に何か目に見えないものが宿っており、そこから気が発せられているような印象だ。

阿里山やがて陽が傾き、静寂の中で迎える夕暮れはとても美しかった。
日没後は真っ暗。予め日本から持参した登山ライトを使いホテルへ戻る。必須アイテムだ。
ホテルに戻ると日の出情報を確認。明日は早起きして祝山のご来光を見るのだ。
フロントには翌日のモーニングコールの時刻、祝山行き列車の時刻、日の出予定時刻が掲示される。
私の時はモーニングコール4:50、列車5:30、日の出6:23であった。
(嘉義~阿里山間の登山列車は運休中だが、阿里山~祝山間は運転している)
明日に備え早めに就寝。

翌朝。
まだ月が出る暗闇の中、沼平駅へ向かう。ホテルからは歩いてすぐの距離。
沼平から祝山へは片道100元、往復150元。帰りは歩いて下りるつもりだったので片道のみ購入。
列車は既に沼平より下の駅から乗車している人で満席。立ったまま約25分。祝山駅へ到着したのが6時頃。
ホームから少し歩いた先にある見物場へ移動し、待つこと20分。

阿里山

山の頂の向こうから眩しい光が差し込んだ。きらきらと輝く光はみるみるうちに溢れ、辺りは先ほどまでとは比べ物にならない明るさになった。
陽のあたる場所は暖かく感じられ、いつの間にか寒さも和らいでいた。
感動的なご来光を拝むことができた。
しばし余韻に浸った後、祝山をあとにした。
朝の山は人も少なく、空気も新鮮で足取りも軽く、気付けば30分ほどでホテルまで下山していた。
ほとんどは団体客で帰りも列車で下山したようだが、ここは是非徒歩をおすすめする。
朝から良い運動になるし、その後の朝食もより一層おいしく感じられるだろう。
たっぷり自然を満喫し、台北へと戻った。

2008年10月  松井

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