初めての南部アフリカ旅日記

初めての南部アフリカ旅日記

2002.10.17、ついに念願のアフリカ旅行が実現した。
思い起こせば今までの旅先は決まってアジア・アメリカだった。
今回の旅は南アフリカ,ジンバブエ、ボツワナである。
(ここではジンバブエ、ボツワナについてご紹介します。)
朝鮮国籍の私は出発前日本で4カ国のビザを取得し、眠い目をこすり最初の目的地-ビクトリアフォールズ(ジンバブエ)を目指した。
途中香港、ヨハネスブルグで乗り換えるが香港まではANA、そこから先は南アフリカ航空である。乗り継ぎの香港、ヨハネスブルグ空港の免税店はかなり充実しているので行きに目ぼしいものをチェックし、帰りに買うことをおすすめする。
機内は満席で白人、黒人、アジア系と人種がばらばらだったが、20代前後の女二人旅は私達だけであった。(同期の女性スタッフと一緒であった。)


香港―ヨハネスブルグの機内では歯ブラシ、靴下とアイマスクセットが配られ、ご飯もおいしくなかなかである。ただ機内がとても寒く、飛行機で眠れない私には日本からトータル24時間近いフライトはかなり苦痛であった。
やっとの思いでたどり着いたビクトリアフォールズの空港は「ほんとーに国際空港なの?」と疑ってしまうほど小さく設備も何もない、ちょ~適当。
こんなに小さい国際空港があるのだと感心したカンボジアのシェムリアップ空港よりも更に更に小さい。
さすがアフリカである、そうは言っても入国審査はそこそこ?しっかりしている。
さてジンバブエに入国しガイドさんとも無事に会え、いざホテルへ。
天気は晴れ! からっと暑く南半球に来たぞ―――!!! という実感が一気に湧いた。
赤土に葉っぱのない背の低い木が道路の両サイドに続いている、それだけで十分感動的である。
と、辺りの風景が徐々に変わり町に到着。素朴で小さな町を色とりどりの花が彩るその風景はなんともかわいらしい! 一気にお気に入りになったのは言うまでもない。
ホテルへ到着しいざビクトリアフォールズを目指した。
なんの変哲もない駐車場で車を泊め歩くこと1分、「ゴゴゴー!」という水の音がどこからともなく聞こえてきた。
とっさに「滝の音が聞こえる――!!!」とはしゃぎ、乾期なので水がとても少ないとは言え滝を目前にし「やった―――!!!滝だ―――!!!」と再度大はしゃぎ。
この乾ききったアフリカの大地にこんなものが存在するのだろうかと目を疑った。
地方から働きに来ていた私達のガイドさんが「この町に来た当時、この滝を見に週3回は足をはこんだ。」と言っていた。ふとこの滝を発見したデビット・リビングストーンは何を思ったのだろう?-そんな思いが心をよぎった。
乾期は本当に水が少ないので滝が分離していて想像とは少し異なっておかげで濡れなくてすんだ。
次に来るときはかっぱを着てびっしょり濡れながら滝が見られる時期にしようと誓った。
さて次の目的地はチョベ国立公園、ボツワナで動物ウォッチングである。
ビクトリアフォールズのあるジンバブエとボツワナは陸続きなので国境手前で車を降り歩いて渡った。これもはじめての経験である。
国境へ向かう途中、ひたすらまっーすぐ続く道を走っているとちょろちょろ動物が見られた。その中でも、映画「千と千尋の神隠し」に出てくる“顔なし”によく似ている動物を見つけたが写真を取れそびれとても残念。
ボツワナ側のガイドの車に乗り込みいざCRESTA MOWANA SAFARI LODGEへ、予想以上にすてきなホテルでプール付♪
ビクトリアフォールズのホテルもそうだが、食事の時ホテルのレストランではアフリカンダンスや音楽の演奏をしてくれる。
ゲームサファリはホテルの宿泊費にはアクティビティーが2回含まれていて、どれもホテルから出発する。夕方のサファリまで時間があるのでさっそくプールで一泳ぎ。
この数年海にもプールにも行っていない万年真っ白な私には南半球で水着になるとはなんとも贅沢! しかし気をつけたとはいえ日焼け止めも塗らずがんがん焼いてしまったので背中から足にかけて真っ赤になってしまい大変痛い思いをした。
気を取り直してゲームサファリに参加、ここではサファリカーで回るタイプとボートで回るタイプがあり、夕方の時間帯だし川に沈む夕日を見たいのもあり、まずボートサファリに参加した。
10人乗り程度の船に乗り込むと全員欧米人であった。年配夫婦が多いのは言うまでもないが、旅先で見るたび老後はだんなと旅行三昧をしようと思う一瞬である。
(結婚する予定はまったくないのだが…。)
日本から出発されるお客様へは双眼鏡と動物図鑑をお持ちするようお知らせしているのにもかかわらずどちらも日本から持ってくるのを忘れてしまい、その他どんな珍しい動物が見られるかほぼわからないままボートは動き始めた。
動物が現れるとボートを止めしばらく観察させてくれる。
カバファミリーの登場、5~6頭以上で群れをなしている。写真を写そうと頑張るがズームが甘く現像後の写真を見ても水面に岩があるようにしか見えない。かといってボートが近づくともぐってしまうので仕方がない。
やがてボートはゆっくり動き出し陸の端でとまった。
「クロッコダイル!」とガイドさんが指を指すがはて? どこにいるかまったくわからない。「どこどこ?」ときょろきょろしているとヨーロピアンのおばちゃんが「あそこあそこ!」と教えてくれた。ワニというとでっかい凶暴なものを想像するが、見つけたワニはとても小さくちっとも動かない、瞬きひとつしない、かわいくない。(笑)
ワニ柄の靴かカバンが欲しくなった。(動物愛好者の方ごめんなさい。)
ぱっと顔を上げると先のほうに大きい物体がたくさんいた、象である。
チョベは7万頭以上のアフリカ象が生息する国立公園である。
近づくと象の大きさがよくわかる。澄んだ瞳はとてもきれいで子連れ象から耳がかけている象と本当にたくさんいた。
はじめは喜んで写真を写していたがその内どんなに運が悪くても必ず象は見られるし、しまいには象以外の動物はいずこへ? と見飽きてしまうほどだった。
それでも象が泳ぎ始めると思わずはしゃいでしまった。我ながら単純である。
またおもしろいことに泳ぎ終わった象は体の下半分が濡れていて色が変わっていてとてもかわいらしかった。
翌朝参加したサファリドライブもあわせて象以外に見た動物はインパラ、バッファロー、イノシシ、サル、ワシ、キリンである。
余談だが南部アフリカのサファリカーはオープンスタイルで肉食獣が現れたら食べられてしまうのではないか?(笑)と真剣にびびってしまう作りである。
ケニアのサファリほど内容は充実していないがサファリ三昧の東アフリカとはまた違う観光資源の有する南部アフリカはかなりおすすめである。
ジンバブエではビクトリアフォールズ、ボツワナではサファリ、南アフリカではヨーロピアンチックでおしゃれなケープタウンの町並みを際立てるテーブルマウンテンに青く澄んだ海、ケープ半島ではペンギン、アザラシ、ダチョウ、運がよければくじらも見られる。
旅行経験の浅い私が言うのもなんだが、まったく異なった要素が凝縮されている旅先はそうないと思う。次の旅先に検討されてみては?
朴 静淑
2002年10月17日~21日(1~5日目)

アフリカカテゴリの最新記事